140字SSから個人的に成り行きが気になる「確かめたい」(「24」)シリーズ。
オスカー様の非公式ぶりが甚だしいので予めお知らせしておきます。このまま続けて最終的に完結できるか否か。
お題は下記あたりから頂いています。
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「確かめたいんですが、今月は何人の女性と寝ました?」
宙を見て指を折り始める。
「…男性は?」
今度は逆の指。
「さすが伊達男」
半分呆れてそう言ったら、
「でも、お前が一番いい」
ランキングまで。物も言えない。
「…何番でも結構ですよ。何ならレギュラー落ちでも」
「つれないな」
■甘くなりそうなお題だとついひねくれて激辛設定にしてしまう天邪鬼。辛いけど痛くはない。
「意に介さないリュミ」が最近のお気に入り設定なんだろうなぁ<自分
夜半に自邸のテラスまで来られては、日中の気付かぬ振りも通用しない。
「本当につれないな」
多少のいい目は見ますが必須でもなし、と言ったら
「…俺は切望しているぜ。お前との一夜を、いつでもな」
私は別に、と言ったら多少傷ついた顔をされ、いい気味だ、とも思い切れず、結局元の鞘に戻るのだった。
オスカーがリュミに一途になって余所見をしなくなったらそもそもオスカーの設定じゃなくなる、というこのCP最大の語義矛盾が最近結構辛い。
で、「後日譚」みたいに退任後まで持ち越したりとか、「確かめたい」みたいにずーっと一途にならないオスカーとか、それを覚めた目で見てるリュミとか。
とうとう酔い潰れた。腕に抱えた私の髪と軀とを好きなだけ手慰みにして、自分だけ濃い酒を何杯も呷って。私の手の先からグラスも瓶も遠去けて、素面の私への悪戯に機嫌良く寝入って。
ようやく触れたグラスは再度引ったくられて、その琥珀色の液体を口に含んでにやりと笑う。
仕方なく、唇を捧げた。
■「確かめたい」の二人のつもり……(ちなみに「確かめたい」は最終的に「24」に続く、多分。)
「明日の夜、付き合えよ」
「あ、明日は無理です」
「(むか。今まで断られる事なんてなかったのに)何でだ」
「今日いっぱいで退任ですから」
「は?」
■話としてはお約束じゃないものの方が書いてて好きなんだけど、最近安易に走ってる気がして不本意
と言いつつ
腐れ縁でオスカーの遊びで抱かれるリュミも書いてみたいなぁとか
それでリュミが退任になって内心ががーん、初めて気付く、ってなってるオスカーとか
つい想像してああお約束
そしてオスカー涙目
ちょっと古いけど、「24」風に(退任まで24時間)
「つまりあんたはリュミエールに心底惚れてた。ファイナルアンサー?」
「…ファイナルアンサー」
「じゃ」
「そうだ、俺は他の数多の女性と同じくらいリュミエールを愛していた」
(リュミエール、さっさと一人で先に退任決まって正解だったわね…ファイナルアンサー…)
水色の髪が靡き、発条のような身体が跳び、手が宙を舞う。
強いるオリヴィエの、最後なんだから、の言葉で諦めて、滅多に披露しなかった舞踊を今、俺達の前で舞っている。
「あんたに見せるには勿体無い」
泣くオリヴィエが呟く。
「さんざん好き勝手して、一つもこの子の事、知らなかった癖に」
……。
■一世一代 2 役者などが、引退などの前に一生の仕納めとして演じる晴れの舞台。
ただの幸せの欠片だと思っていた。その軀を気儘に抱く事は。
振り返り深海色の無色の瞳で俺を見上げ、時折呆れたように溜息を吐く、その存在はほんの欠片なのだと思っていた。
欠片だから、幾らでも代替が利く。そう思っていたのに。
欠片が消えるというだけで、何故これ程、焦燥に駆られるのだろう。
リュミエールの退任が決まってから、オリヴィエは泣き通しだ。
「どちらをご所望ですか? 友情、それとも愛情?」
「友情。最高の。」
「心から。……で、貴方はどちらをご所望ですか? オスカー。」
「愛情。たっぷりの。」
「残念です。そろそろ在庫切れのようですよ。」
時々使ってきたさ。「もう一回だけ」、と。
渋るあいつに、「じゃ、今夜、もう一回だけ。」と。
本当に最後になってもいいと、その度にあながち冗談でもなく思ってきた、その筈だった。
なのに何故、本当の別れが近づく今になって、それが言えないのだろう。俺は。
■「確かめたい」オスカー(24オスカー)、えろわるいわー
「…オスカー?」
身を離して様子を見ようとする淡い手付きを頑なに拒み、その躰を拘束して顔を埋めたまま、俺は微動だに出来ず。
首筋を濡らす雫を、どう思っているのか。
「…大丈夫ですよ。一時の気の迷いです。私が居なくなれば、貴方はまた直ぐに次の人を愛せる。大丈夫ですよ。」
…うそつき。